オリオン通りの活性化 オリオン通りの活性化

宇都宮の中心街にアーケードがある立派な商店街があります。その名も「オリオン通り商店街」。戦後すぐの1948年12月に発足。全長280mの全蓋アーケードは1967年に設置されました。栃木県を代表する商店街ですが、私が本学に赴任してきた17年前、閉店した店舗が目立つなど、本商店街は元気がありませんでした。しかし、近年、本商店街は奇跡のカムバックの途上にあるように見えます。これまで、イベント広場であるオリオンスクエアの整備、専門学校の開設、地元新聞社によるカフェの設置など、本商店街にプラスとなる大きな動きがありました。また、全国各地に定着した「街コン」(街全体を舞台とする合コンイベント)は、本商店街が発祥の地であり、「街コン」開催日、本商店街及び周辺エリアは若者であふれかえっています。加えて、最近は若者向け飲食店、特に「飲み屋」的な飲食店が増えています。このように、元気がでてきたように見えるオリオン通り商店街、是非この勢いを続けて、北関東を代表する「老若男女が歩いて楽しめる」商業エリアとして発展してもらいたいものです。そのためには、クリアしなければならない問題もいくつかあります。

一つ目は、自転車との共存をどのように実現していくのか、ということ。本商店街組合は宇都宮市と協働してこの問題に長らく取り組んできましたが、なかなか妙案はないようです。先日の夕刻、暴走自転車の一群と遭遇し恐怖を感じたのは私一人だけではないでしょう。二つ目は、中心市街地の新たな居住者に支持される商店街となり得るのか、ということ。宇都宮中心街には超高層のマンションが整備されるなど、子育て中の世帯が確実に増えていると感じます。この世帯の多くはこれから何十年と中心市街地に居住することになります。本商店街から徒歩圏内で生活するこれら居住者が日々の生活の中で頼りにする商店街となり得るのかどうか。これは長期的な視点から是非とも検討しなければならないテーマです。三つ目は、付加価値をいかにして継続して高めていくのか、ということ。これからネットショッピングが一層人々の生活の中に根付いていくことが予測されます。そのため、本商店街は「そこに行きたい」という目的や意味や価値を人々に提示することが求められます。例えば、宇都宮市内の大学や短大が共同使用する「サテライトキャンパス」を設置し、学生だけではなく、来街者もそこで学べる仕組みを作るということも考えられます。

いずれにしろ、オリオン通り商店街は、宇都宮の「顔」であり、栃木県を代表する商店街です。じっくりと歩いて見て回ると日々新しい発見がある実に楽しい空間でもあります。本学の学生のみなさんにも、その楽しさを実感してもらいたいと思います。それが、本商店街の活性化に繋がっていくことにもなるでしょう。

文|教育学部 教授 陣内雄次 イラスト|教育学部美術教育 和良品美桜
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