いちごに特化した研究所は日本でここだけ!「いちご研究所」 いちごに特化した研究所は日本でここだけ!「いちご研究所」

みなさんが農産物を購入する際に品種名が明記されていて、その情報を購入の判断基準とするようなものにはどのようなものがあるでしょうか? 代表的なものでは米、リンゴ、梨、ぶどうなどがあると思いますが、いちごもその一つだと思います。そのいちごの品種の中でも、全国で最も多く流通しているのが「とちおとめ」なのですが、どこでうまれたのか知っていますか? 答えは栃木県です。全国で栽培されている「とちおとめ」のルーツはたった一粒の種、その種から育った実生個体になります。

質問ついでにもうひとつ。日本でいちごの収穫量が最も多い都道府県はどこでしょうか? 答えはこれも栃木県です。農林水産省の農林統計では産出額、収穫量、栽培面積の全てが日本一です。これらが日本一になるには、品種と栽培技術の両輪が必要であり、産地が形成されてきました。栃木県で品種開発と栽培技術開発を行っているのが「いちご研究所」です。前身である「栃木県農業試験場栃木分場」でいちごの研究を続けていましたが、平成20年に「栃木県農業試験場いちご研究所」と看板を掲げ、全国でも唯一のいちごに特化した試験研究機関となりました。「いちご研究所」には「企画調査担当」と「開発研究室」の2つの部署があり、需要に即した新品種、新技術の開発機能をさらに強化するとともに、経営やマーケティングの調査分析、情報発信の機能を新たに加えて、総合的ないちごの研究開発拠点としてスタートしました。

一番新しく品種登録された品種は「スカイベリー」です。「スカイベリー」は商標名で品種名は「栃木i27号」です。25g以上の大きな果実はとちおとめでは約2割の発生率ですが、スカイベリーでは約6割と大果で、しかも果形がきれいな円錐形であることが特徴です。栃木県内のスーパーや、道の駅などでも販売されていますので、ぜひ一度食してみて下さい。

「いちご研究所」では、日々日本一のいちごの産地を守り育てるために、たゆまぬ努力を続けています。学生生活が終了して栃木県を離れる人も多いと思いますが、学生生活を過ごした栃木県がいちごの産地であり、そこには、いちごに特化した「いちご研究所」があった、ということを心の片隅にとめておいていただけたら嬉しいです。

文|栃木県農業試験場いちご研究所 企画調査担当 大森雅子(農学部生物生産科学科卒業・平成10年3月同大学院修了) イラスト|教育学部美術教育 吉田夏希
  • vol.02|「住みよい栃木に」と願いながら 小森亜弓さん
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